車いすの夏 リハビリのご褒美という物語

18の夏。不慮の事故で車いすになりましたもう歩くことができないと医者に言われ、全てにやる気を無くし廃人状態まで落ちました。

 

しかしながら、このままではだめだと思い、リハビリでどこまで回復するかわからないけど、やれるところまでやってみようと思いました。

 

その頑張りの理由の一つに、同じ施設にいた女性の存在がありました。どんな時も励ましあい勇気をもらいました。彼女は内臓系の障害で施設に入院していました。

 

この子のためなら頑張れる

 

一人で舞い上がってました。

 

恥ずかしながら、私の中でもう付き合ってる気でいました。毎日施設の消灯時間が過ぎてからのメールが楽しみでした。寮長の目を盗み、深夜抜け出すこともありました。

 

私自身、リハビリを続けることにより、一人で公共の乗り物を使い出かけれるまで回復しました。

 

時が経ち、彼女が寮を出る日が決まりました。その時の自分は、一人で出かけれる自信もあったので、これが分かれでなく、いつでも会えるという気でいました。

 

その時は・・・。

 

数日後、聞いた住所から内緒で彼女の家に向かいました。

 

きっと喜んでくれる

 

そのことだけを考えながら、彼女の家に向かいました。元々道には強く、電車を乗り継ぎ、目印のコンビニまで着きました。神様からのご褒美なのか、そのコンビニに彼女の姿がありました。

 

驚かせてやろうかとこっそり近づくと、彼女の隣には背の高い男の姿がありました。勘の鈍い僕でも、その人物が彼氏だということがわかりました。

 

「あっ!どうしたの?どうやって来たの?」

 

彼女の驚いた表情に嬉しさを感じながら、寂しさも感じました。見知らぬ男からの

 

誰?というそっけない言葉・・・

 

「いやwびっくりするかなぁと思って内緒で来たんよ」

 

それしか言えませんでした

 

「運動も兼ねてたし顔見れたから帰るね♪」

 

僕は早く立ち去りたいその一心で、その場を去りました。

 

その日、彼女にメールを送ることができない僕は、部屋でうずくまったまま、ただ時間が流れていくだけでした。

 

夜、彼女からメールが来ていました。ちょっとの嬉しさとちょっとの期待と不安の中、メールを開きました。

 

昼間はごめんねから始まるメールには、例の男のことも書いていました。気のことで別れを切り出したけど、お互い忘れられず仲直りした彼氏とのことでした施設では寂しさから、リハビリに励む僕に癒しを求めていたそうです。

 

僕は怒りとかそんなものは一切なく、ただ、復縁おめでとうとだけ打ってメールを閉じました。

 

それから彼女とは連絡も取ってません。リハビリは自分のため、黙々と励んでいます。

 

ひと夏の淡い恋の話として、文章を閉じたいと思います。